え?SEからWEBエンジニアになりたいって?




世の中的にはITエンジニアというと聞こえがよいのでしょうか。
おーーーーという人もいますが、実はSEですというと大変だねえとい
う人
がいるかもしれません。
 
どうしてもSEは大変なイメージがあります。ずっと、強い「ITエンジニ
=過重労働」というイメージはSIerの下でのSEのことです。
 
いまは労働環境はかなり違いますが、となりの芝は青く見えるもので
す。
 
近頃、SEからWEBエンジニアへの転職(希望者)が増えています。し
かし必ずしもみなさんうまく行っている
訳ではありません。実は基本的
な考え方も含めた様々な違いがあります。

ちょっと比較・整理してみましょうか。基本的なことを抑えてから、
WEBエンジニアが自分の性格に合っているか検討しましょう。
 
1 開発体制
 
 SIerは基本B2Bで大規模に人員を投入し、お客様の要求に完全に従
い、
長期にわたって莫大な予算をかけて開発します。しばしば請け負っ
ベンダーのもとにフリーエンジニアも含めて各社からエンジニアが集
められ、
業務を細分化し、ピラミッド的な体制の下で開発を行います。

スケジュールはタイトで、遅延は事故です。かつては過重労働の温床で
した。
ただ、専門化していて、決められた通りに開発するのが基本です

 一方、WEB系の場合は多くは請け負ったベンダーの社員だけで開発
することが多く、
大体短期小規模開発です。
開発体制はかなりフラットでオールラウンダー
ぞろいです。効果、クリ
エイティビティが問題となるので、一回完成した後
お客様と話し合いな
がら、更なるブラッシュアップを行いメンテナンスしていく
ことが重要
になります。

フラットで分業化されていない開発体制なので、この技術だけを知って
いるというのは
駄目です。また自主独立の気風が必要です。
 
2 給与・待遇
 
本当に基本的な部分ですが、平均給与という意味ではSIerの方がかなり
高いです。
結論として年収にして現在平均100万円以上の差があります。
・SIerの平均年収:788万円
・WEB系企業の平均年収:681万円
(参照
 SEからWEB系に転職して5年経ったのでWEBとSIerを比較してみた
 
WEB開発者はSEと比較して相対的に人気があり、なり手が多く受給バ
ランスが供給側にズレます。
またコンシューマーになじみ深く、独習も可能なため、同業社が多いで
す。
 
企業向けの大規模システム開発案件は長い間、分業制で大量の人材投入
を必要としており、
特定のベンダーのみで全て賄うことはできません。
大きなプロジェクト故、
作業が細分化され、多くの会社から集められま
した(SESという業態があるのは
そのせいですが)、専門的な人材が大
量に必要となります。
 
一方、WEB開発は委託するにも特定ベンダーのオールラウンダーの社
員で完結すること
が多く、それ以上の人員が必要ない場合があります。
開発体制の面からもSIerがより多くの人材が必要だということになりま
す。
 
またWEBエンジニアはフラットな開発体制が多いので、より成果主義
になりやすいことは
いえます。

SIerのように何故この人がこの給与?といったことは少ないようです。
 
3.開発方法
 
 
SIerは基本ウォーターフォールモデルとなります。ウォーターフォール
は滝のことですね。

滝が常に一方向に流れるように要件定義から受入テストまで一方向に流
れていき、
後戻りがありません。このモデルだと仕様変更は基本ご法度
(ある場合はスケジュール・予算
見直し)です。
すべて途中変更なしに進めていくやり方は完全な計画のもとにすすめる
大規模
システム開発にふさわしいやり方です。また分業制で工程、予算
管理しやすいので、請負開発に
向いていたことがあります。

これは体制のところでも言いましたが、分業化・専門化に向いたやり方
です。
 
WEB系は先ほどの通り、仕様は変化するものという考えがあるので、
ウォーターフォールモデル
は使えません。短い期間の開発ーテストを繰
り返し、変化に対応します。各リリースは厳密な
工程管理。品質管理は
行いません。これをアジャイル開発と呼びます。エンジニアにオールラ
ウンドな能力と自主独立の気風を要求します。
 
ウォーターフォールモデルによる欠点(仕様変更できない、タイトすぎ
るスケジュール)
に対してアジャイル開発が新しい流れと呼ばれること
があります。実際アメリカででは
アジャイルが普通でウォーターフォー
ルは殆どないですね。この方式だと人海戦術はとれなく、
それなりの技
術者が必要となります。

アメリカの企業が開発部隊を自社に抱え込み勝ちなのはそのせいもある
のかもしれませんね。
 
4.技術

SIerでは無数の技術が使われますが、例えば大企業の長年使っている技
術の場合、
全く汎用性がなくても、極端な場合その会社しか使っていな
くても、精通していれば
それだけでやっていける場合があります。
一方、このように開発手法も含めて、保守的といわれてきた日本の
情報
システムですが、一部で先進的な試みも始まっています。
このブログで
以前ご紹介した高単価言語は一部で使われ始めています。
 
WEB系はスクリプト言語、Ruby, PHP, Pythonが基本です。スピード開
発が基本なので
コンパイル不要のスクリプト言語が好まれます。
 
5.キャリアプラン
 
意外かもしれませんが、WEB系は技術的な側面よりも成果をどれだけ
生んだかということが問題とされる
ため、30歳を過ぎたあたりから作る
だけのエンジニアは厳しくなり、コンサル的な要素が必要
となります。
技術一本槍は或る年齢以降ではほぼいません。
したがって技術者体質のエンジニアが転職すると厳しいことになりかね
ません。
 
SIerは役割分かれていますので。比較的スペシャリストが生きていきや
すい環境にあります。

またSIerは大企業なら終身雇用、また安定した技術なら一度マスターす
ると比較的安定して
やっていけるということがありますが、WEBは変
化、競争が激しく、安定したキャリアプラン
は描きにくいです。常に新
しいトレンドを学び、変化しつづけないと生きていけません。
 
6.結論
 
いかがでしたか?大体特徴というか特質が分かったのではないでしょう
か。WEB系は好きだけど、あまり提案などは・・・という方はSierの
WEB開発を含む案件などどうでしょう。
 
やはり、何となく需要が多そうだといってWEB系にバラ色の未来を見
ている人も
多いと思いますが、別な意味の苦労があります。

従来のSIerは高度成長期的な雰囲気があり、安定の代わりにハードワー
クを要求するところ
があります。その点を抑えておくことが必要です。
自分の性格を考えて決めましょう。